風光る
やりたかったことがどんどん叶っていくのが、うれしいと同時にすこし怖い。どこかで帳尻を合わせるように不幸になる気がすると言ったら、今までの努力の結果なんだからちゃんとよろこびな、と笑ってもらえてびっくりするほどストンと救われてしまった。
見てるか、去年のわたし。聞こえてるか、一昨年のわたし。
日記をつけていてよかったと、こういうときに思う。どれだけ後ろ向きになってもマイナス思考になっても、けっきょく自分をどうにかしてあげられるのは自分だけだとすっぱり信じることができたから。やりたいことをやるために、やりたくないこともずいぶんとした。近道はなかったにしても、かなり遠回りをした。つらかったししんどかったし、自分のことを嫌いになった。「ぜんぶ無駄じゃなかった」なんてきれいにまとめることはできないけど、それでも、認められなかった過去を思い返して昔ほど心臓が痛むことは少なくなった。
仕事を片付けたあと、トッピング用のチョコチップをつまみにビールを飲んだ。
あしたは大学時代のメンバーでオンラインのみをする。
買い出しに行かないといけないな、と空っぽの冷蔵庫をみて思った。
生き延びてこれたんだなあ風光る日々をなぞって大人になった
P.S. 酔の助が閉店してしまうらしい。すごくかなしい。また行こうねと言ったきり、二度と行けなくなってしまった。