ぜんぶ正解

あけましておめでとうございます。

 

2021年。果てしなく未来までやってきたような気がするけど、紛れもなく今は今で、いつの間にか思った以上に生きてしまったことに愕然とする。はたちを越えたあたりから、自分のことにあまり興味がなくなった。よくもわるくも、いろんな面で余裕ができて、諦めることに絶望しなくなったからなんだと思う。だからと言って悲しくも嬉しくもならないあたり、人はこれを「大人になった」と形容するんだろうか。考えても答えが出ないことをぼんやり考える。人生じゃん、なんてね。

 

それにしても、たったの1年で世の中がこんなに変わってしまうとは思わなかった。現実は小説より奇なりとはよく言ったもので、どうやらまた緊急事態宣言が出るようだし、新年早々世界の空気は重々しい。年が明けたからと、コロナまで明けてくれるわけではないみたいだ。

 

こんなにいい天気なのにな。カーテンを通り越して差し込んでくる光を浴びながら、世の情勢がぐちゃぐちゃで大変な中、呑気に寝そべりながらパソコンを叩いていていいのだろうかという気持ちにもなる。そんな文章を打ち込みながら、結局自分がどうしたらいいのかもわからないのだ。不安に思うことすら追いつかないわたしは、もしかしたらものすごくつめたい人間なのかもしれない。

 

わからないなりに、好きな人たちが幸せでありますように、と願う。なるべくつらいことがありませんように。できるだけうれしいことが続きますように。わたしもゆるゆると、たまに気合を入れたり手を抜いたりしながら日々を過ごそうと思います。

 

たぶん今年も、日記とエンタメ情報がごちゃごちゃなブログになると思うけど、どうぞよろしくね。こんなときもあったねって、来年は笑いあえることを祈って。

 

 

 

ネネネのいろいろベスト▼2020

しずかに家にこもりながら、今年1年のことをふりかえっている。

 

仕事を辞めて、あたらしい仕事を始めた。職場環境が変わった途端にコロナの波がやってきて、勤務体制がなかなか定まらなかった。なんとなくずっと友達だと思っていた人との関係が変わった。かつて実家だった家に知らない人が住み始めた(そしてまた実家が引っ越した)。

 

そんな中で、変わらずに追いかけ続けて、自分をずっしり支えてくれたのがエンタメだったな~と思う。

 

ちょこちょこ備忘録としてまとめてはいたけど、せっかくなので2020ベストとしてざっくりリストアップしておきます。

 

▼2020ベストアニメ(TVシリーズ)

  • 1位 呪術廻戦
  • 2ドロヘドロ
  • 3位 映像研には手を出すな!
  • 4僕のヒーローアカデミア
  • 5位 ハイキュー!!
  • 6位 体操ザムライ
  • 7 GREAT PRETENDER
  • 8位 歌舞伎町シャーロック
  • 9 BNA
  • 10位 啄木鳥探偵處

 

ジャンプアニメが多かったな~!という印象。いや、それにしてもMAPPAがほんとうにすごくてですね……作画班みんな死んでないですか?というクオリティがずっと保たれていて、とんでもなかった。

(そしてユーリオンアイスはいつなんだろう

 

個人的に、あんまり話題になってないけどめっちゃ観てほしいのは『歌舞伎町シャーロック』です。2クールなのでちょい長めだけど、この休みで時間あったらぜひ。(2019年10月〜2020年3月にかけてのアニメだったので、去年のベストにもランクインしてました)

 

 

▼2020ベスト映画

 

アニメ映画がとにかく豊作だった!

1位にしたロシャオヘイセンキについては前にめちゃくちゃ語りました)

 

この中にはないけど、『ギヴン』『海辺のエトランゼ』などBL漫画の映画化もめっちゃくちゃよかったです。

鬼滅は言わずもがな感がすごいよね。ちなみにわたしも入場特典は全部ゲットしました(4DXはめっちゃ水かかるから気をつけて)。

 

ミッドサマーはディレクターズカット版のほうがおすすめ! 言われているほどグロくないです。

 

 

▼2020ベスト漫画

 

漫画は案外新しくそろえはじめたものがなかった。

1位、2位に「このマンガがすごい」男部門、女部門のそれぞれ1位を持ってきてしまっておもしろくねーなって思われてしまったかもなんですが、マジでこの2冊はおもしろい。

 

 

▼2020ベスト本

  • 1位 『私を月に連れてって』鈴木るりか
  • 2位 『破局』遠野遥
  • 3位 『スター』朝井リョウ

 

単行本もぜんっぜん読めなかった

しっかり小説を読む時間、来年は取りたいなと思います。鈴木るりかさんは本当に高校生と思えない文章力、構成力が凄まじいのでぜひ読んでほしい。

 

よく聴いた音楽とかもまとめたいなって思ったんだけど、あまりにバラツキがあってベストとしてまとめられなかったので割愛。

すごく好きだったKarin.さんの「知らない言葉を愛せない」貼っておきます。

 

2020年、たくさん大変なこともあった。それでも、だからこそ、エンターテインメントにたくさん救われた。来年もいろんなコンテンツを追っていきたいと思います。

 

ありがとうございました〜! みなさん、健やかでいてください。

2020秋アニメ備忘録

2020年秋アニメ備忘録。

気づけばもう12月も半分以上過ぎてしまったことに驚きを隠せない……最近めっきりブログも書けていなくて(日記も「すごい仕事した!疲れた」とかだけだったりする)、書き出しがいつも時の速さに驚く挨拶みたいになっていてちょっとおもしろい、とともに「全然書けてないな〜」と思う。それなのに毎日誰かしら覗きに来てくれているようで、ひさしぶりにアクセス数みてうれしくなった。毎日元気にたのしくエンタメ追ってるんですが、師走っぷりがすごくて同じぶん毎日へとへとなので、スピーディーにいきますね。

 

とか言いつつ、延期になっていた作品などがドドドッと放送開始したのもうれしいので長文になっちゃう気がするな!!

 

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『呪術廻戦』

 フォロワーさんからオススメしてもらって、自粛期間に原作マンガを読破した作品。きたるアニメ放送開始に備えて、毎週のジャンプも読みつつ新刊も揃えていた、今期大本命の1本でした。

いやぁMAPPA……本気出しすぎじゃん………

OPから溢れでる「本気」具合。Eveの”廻廻奇譚”(かいかいきたん、と読みます)もかっこよすぎて最高!(次のOPEDもアーティスト公開されましたね!たのしみ!)

1話放送の時点でとんでもないアニメはじまっちゃったな~と思いました。

設定としてはかなりダーク。この世に存在する「呪い」を祓うため、ごく普通の高校生だった虎杖悠仁が呪術師となってさまざまな困難に立ち向かう――というストーリーで、これだけ聞くとファンタジーバトルものっぽいけど、この主人公の悠仁くん、しょっぱなから「特急呪物」という規格外の呪いを飲み込んでしまったせいで、すでに死ぬことが決まっています。重ッ!!!!

どんなに頑張っても結果死ぬってもうそれ『ぼくらの』じゃんって感じですが(『ぼくらの』もめっちゃ面白いからぜひマンガ読んでアニメもあります、わたしの石田彰はここから)、とにかくまあこの悠仁が根っからの陽キャでね……「どうせ死ぬんだけど、その前に死ぬかもしれない戦いにも参加してね!」って言われた直後に「自分が死ぬ時のことはわからんけど、生き様で後悔はしたくない」って言えるか16歳ぞ

悠仁以外のキャラもみんな強くてかっこよくておちゃめでかわい~です。わたしが好きなのは棘先輩。わかりやすいって言わないで。

2クールアニメなので、このまま来年も続きます!うれし~!!終わらないで~!!じゅんぺ~~~~~!!!号泣

 

 

『ハイキュー!! TO THE TOP

続いて同じくジャンプマンガ原作のアニメ『ハイキュー』。シーズンとしては4になるのかな。

は~もうここまで来たかって感じですね。ついに稲荷崎線の決着がつき、いよいよゴミ捨て場の決戦へと続いていくところです。(と言いつつ4期はおわりました。最終回、最高すぎて泣きました………

ハイキューはほんっとうに、主人公チーム以外のチームを描くのが上手だと思う。わたしは相手高校だと青葉城西がダントツで好きなんですが、稲荷崎と音駒もめっっっちゃすきなんだ……ハァ……。ほんとに何度泣いたかわからん……ちゃんとすんねん……(号泣)

年末のハイキュー展、ものすごい戦争を勝ち抜いてチケット取ったので行ってきます。あと24日の原画集もぜったい買います。

 

 

ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima

きましたヒプマイ!金曜日の大目玉です。(金曜日はヒプマイ呪術廻戦ハイキューという意味わからんタイテでした。ゆえに、ねむれん)

「ヒプマイってよく聞くけど何?」という方のため、ちょっとだけ説明するね。

2017年に始まった、音楽原作ラッププロジェクト。「言葉が武力を持った世界で、ラップを介してバトルする」という舞台で、イケブクロ、ヨコハマ、シブヤ、シンジュク、ナゴヤ、オオサカ、それぞれのディビジョンの総勢18名のキャラクターたちが熱いラップバトルを繰り広げる――。 

うん……わからないですよね……「音楽原作ラッププロジェクト」というのだけ覚えていただければ大丈夫です。で、このラップを作ってるのが超有名ラッパーたちで、それもまたアツい! この3年で、ドラマCD、コミカライズ、アプリゲームと発展し続けてきて、2020年、満を持してようやくアニメ化した、という次第です。

今まで止め絵と音楽のみだったヒプマイが、ついに動く!ということで、第1話の放送はかなり緊張した。(謎に仕事の電話が23:55にかかってきて泣きそうになった)

それぞれのキャラクターの抱える闇とかトラウマとか、かなりシリアスめな設定もあったんだけど、いざ始まってみると、そのあたりをぶっとばしてくるほどコメディ要素つよつよなアニメでした。(OPの『Verse 蹴飛ばすリリック』の三兄弟で絶対に爆笑してしまう。無理だよ)

最初こそあまりのギャグ炸裂っぷりに動揺したものの、もはやそれがたのしくて毎週ゲラゲラ笑ってる。アニメから入った人、安心してほしい。楽曲時代から知っていてるけどほんと~に意味不明で話全然わからない(褒めてる)です。

展開がスピーディーすぎてほんとうに大丈夫かなって心配になる。いつも元気出ます、ありがとうございます。来週最終回かな? 大丈夫かな!?!?

 

 

『体操ザムライ』

MAPPA完全オリジナルアニメ! 座組つよめで期待してたんだけど、いや~とってもよかったです。

舞台は2002年。主人公であり、日本男子体操界を牽引してきた荒垣城太郎が、怪我や成績不振のためコーチから引退をすすめられ、という物語。

ザ・挫折からはじまる、というのがなんだか今っぽいなと思いました。それでも城太郎のキャラがよくって、全然悲観的じゃない。ギャグ要素ありつつ泣けるシーンもあったりして、最終回もすごく好きだった。(ちょっとご都合展開すぎじゃ!?て思う場面もなくはないが、全然許せるしむしろそれが正解です)

2002年を舞台としているので、なんか懐かしい通り越して「昔の日本」みたいな描写もあるんだけど、絵柄が今どき&オシャレでハイセンス。

これもOPEDがいいんだ~。今期のOPEDは呪術廻戦と体操ザムライが優勝。(どっちもMAPPA

※これはエンディング! かわいいでしょ〜

 

池袋で開催していたMAPPA SHOW CASEの体操ザムライブースもかわいかったし、ビッグバードのタオルもかわいくて買っちゃった!「笑えばええんやで~」!!!

 

おそ松さん』第3期

 1期、2期おなじくメタ満載のギャグコメディ。1話が最高にぶっ飛んでいて最高でしたね。キャスト陣は「もうオワコンです」って言ってるけど、そんなことは全然ないですよ!!!と。友だちが、「おそ松たちが結婚式の帰り道で話してるとこで泣きそうになっちゃった」って言ってて爆笑しちゃった。

あと、前々回あたりで六つ子で高尾山のぼる話があって、その友だちと一緒に高尾山にのぼってきてしまいました。平日昼に行くっていうのが最大のテーマだったので、わざわざ有休をとった……ウケる……

2クールなのでまだ終わらないです。どこまで続けるんだろう。

 

 

無能なナナ

あらすじは話したら出オチになってしまうので割愛。とにかくめっっっっちゃしゃべるアニメです。伏線とかない。すべてしゃべってくれる。どんなに頭が悪くても内容を100%理解できる。忙しい朝に流し見してます。めっっっっっっっちゃしゃべる。以上。

 

 

憂国のモリアーティ』

 原作未読なんだけど、見やすいしわかりやすい。正義とは、悪とは、ということを考えてしまいます。世の中の一般的な悪役サイドが主人公だと、正義側がワルモノに見えてしまうから、人間って単純だよな~と思ってしまう。でも殺人はだめ。

1クール目は一応最終回を迎えたけど、2021年4月から2クール目はじまります! 追うぞ~。

 

 

ここからは、7月からのクール続きものなど。

『炎炎の消防隊 弐の章』、個人的にはシーズン1より好きだった! それぞれのキャラがよくわかってきた気がする。こちらも原作は未読なので、今どれくらい進んでるのかわかんない。まだまだアニメ続くのかな。始まったら観る予定ではいます。

 

あと、同じく7月から2クールでやってた『GREAT PRITENDER』も最終回をむかえました! 最高だったのでぜひ観てほしい。とくにCASE4がよくてですね……CASE4よかったってなるためにはCASE13も必要。伏線ぐるぐる巻き)。完全に大人向けのアニメだった。ローランがかっこよすぎて無理!

 

池袋ウエストゲートパーク』、『魔女の旅々』は配信でちょこちょこ追ってます。『魔女の旅々』、『キノの旅』っぽいって言われてるのわかりますわって感じ。1話完結っぽいつくりでシンプルなのでサクッと観れていい。『IWGP』はやっぱドラマの印象が強かったからな~、すごくぼーっとしちゃってしっかり追えていないので、年末時間あったらちゃんと観たい、が、はたして時間があるかどうか!!

 

(並行してちょっと前のアニメ『新世界より』も観ていたんだけど、原作:貴志祐介でとんでもない話だった。観たことある人めっっっっちゃ語りたいよ……!!!!)

 

最後に、完全にアニメではないんだけど、ネトフリの『サイコだけど大丈夫』もめっっちゃハマりました。職場の先輩がゴリ押ししてくれて、11時間以上あって全16話なので「いや~追えないですよ~」とか言ってたくせに、1話観ただけで沼に落ちてしまって、気づいたら完走。おもしろいとか通り越してなんていうか愛の物語でした……


サイコだけど大丈夫 | 公式予告編 | Netflix

自閉症の兄とふたりで暮らす精神病院の保護士ム・ガンテと、他人の感情をおもんばかることができない超セレブで児童小説家のコ・ムニョンという設定モリモリのふたりが主人公なんだけど、そのふたりを取り巻くいろんな人たちも大活躍する群像劇で、毎話泣いてしまって大変だった。主人公のガンテを演じるキム・スヒョンがかっっっっっっこよすぎるんじゃ!!!! 一歩間違えればただただ不幸なだけになってしまいそうなんだけど、そうはならない。脚本や構成の大切さをひしひし感じました。

おぼえた韓国語:ケンチャナヨ

 

*****

 

 …………スピーディーにいきますとか言ったのどこの誰?(わたしだ)(自力でフラグ回収するタイプ)

 

ちなみに、今回12月からはじまった『進撃の巨人』は省略。もちろん観てるんだけど、ちょっとまだ3話とかなんでね。これからがしんどいぞと気合を入れ直しているところ。

 

2021年1月クールも、約ネバ2期とか怪物事変とか気になる作品がチラホラありますので引き続き追っていくぞ~~~

 

映画たちの感想はこちらに。

filmarks.com

 

年内、バタバタが落ち着いたらもう少しカロリー低めな日記とか書きたいな…(願望…)

では!!!

 

 

『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』を観た未来

11月7日に公開した映画『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』があまりにも素晴らしくて、寝ても覚めてもとにかくずっとそのことを考えている。
2020年、こんな作品に出会えるなんて……生きててよかった……。ほそぼそつけている記録用Filmarksで、はじめて★5をつけてしまいました。

 

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『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』は、中国で生まれたアニメーション作品だ。脚本と監督をつとめるのは、原作者のMTJJ。2011年から作り始めた短編アニメが中国の動画サイトで一躍大ヒットし、今や中国アニメを代表する作品にまで成長したのだという。その人気はとどまることを知らず、2019年、中国で劇場版が公開。海を越え、とうとう日本にもやってきたというわけである。

実は、今年のあたま(1月とか2月あたり)に、字幕版『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』がすでに日本でも公開されていた。「おもしろい」と評判で存在は認識していたのだけど、公開している劇場がすこし遠かったのでなんとなくスルーしてしまっていたのだ。(あのころの自分に言いたい、「全然行けただろ川崎のチネチッタなら」と……プロメアで何回お世話になったと思ってるんだよ………もう数えてないのでわかりませんが……)(字幕版の公開は現在終了しています。悔し泣き)

そしてこの秋、花澤香菜宮野真守櫻井孝宏という超豪華キャストで吹替版の公開が決定。これは観ないと!という軽い気持ちで劇場に行った結果、まんまとこのありさまです。ありがとうございました。

 

以下、思いの丈です。ネタバレはしてないよ!

 

 


『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』本予告映像

 

主人公は、黒ネコの妖精・シャオヘイ。
シャオヘイは、住んでいた森を人間に開拓され居場所をうしなってしまった。そんなシャオヘイを助けてくれたのが、植物を操る妖精・フーシー。人里離れた島でフーシーと彼の仲間たちと暮らすことになったシャオヘイだったが、フーシーを追ってきた執行人・ムゲンによって、シャオヘイはとらえられてしまう。フーシーたちはムゲンからシャオヘイを奪還するため、「ある作戦」を決行するーー。

 

*****

 

とまあ、簡単にまとめてしまえばあらすじはこんな感じなんですが、ぶっちゃけ前知識なんてゼロで全然OKです。わたしも「中国でめっちゃ人気で日本でも公開されたアニメ!」「花澤香菜ちゃんとマモと櫻井孝宏でるんだ!おもろそ〜〜!」くらいで行ったんで。

そう、ぜんっぜん難しくない。とてもわかりやすく、明快。でも、観終えたあとの満足感、充足感がものすごい。個人的に、観ているあいだ、設定や展開に「?」は発生せず、観終えたあとに「そういえばこれはどういう意味だったんだろうか」という感想を抱くのは、アニメーションに限らずおもしろい作品に共通していることだと思う。

まず、ぐっとのめりこめる前提として、キャラデザがすっごくいいんですよね。線がけっこう太めでしっかりしてるんだけど、アメコミ系ではなくて、さすがアジア圏がつくってるだけあるなって感じ。日本人の好みにかなり近いと思う。

 

シャオヘイがもうね〜〜かわいい!ほんとに!

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黒ネコバージョンのときとひとの姿のときがあるんだけど、どっちもかわいい。ちょこんとしたシルエットも、ちまちました動きも、「もん!」とか「けちんぼ!」とかの口調もかわいい。

 

そしてフーシーとムゲン。

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どちらにもそれぞれの生き方、それぞれの正義があってめちゃくちゃかっこいい。もう語る必要ないくらいかっこいいです。超。ぜったい選べないと思うけど、観たらフーシー派なのかムゲン派なのか語りたくなる……わたしは選べないけど……。だってふたりともかっこいい……(エンドレス)

そんでなにより、作画が本当にすごい。この最高キャラデザの彼らがぬるぬる動く。さらにカメラワークが天才的。アクションシーンがかなりあるんだけど、そんなに動く!?そんなに飛ぶ!?ってくらいキャラクターたちみんなが突飛な行動をとる。ぜひ動いている彼らをスクリーンで目に焼き付けてほしい。

あと、映画に出てくるご飯がどれもおいしそうなんだ〜。食べ物の作画が丁寧だとにこにこしてしまう。食いしん坊なので。

 

ストーリー展開、物語構成も見事です。絶妙な間の取り方が「わかってる」って感じ。笑える場面がかなり多いんだけど、狙ったギャグじゃないコメディ要素がたまらない。クセになるなって観てる最中から思いました。
中国ならではの小ネタとかもあるのかな? 文化が違くてわからないところとかもたぶんあるから、じっくりコマ送りしながら何回も観たい。円盤発売して、おねがいANIPLEX……お金なら払いますので……!!!

 

はぁ。心のままにバババッと書き連ねてしまったけど、ほんと〜〜にとにかく「観てよかったな」と思える映画でした。11/14(土)から入場者特典2週目もはじまって、めちゃくちゃかわいいシャオヘイのステッカーがもらえるから行かねば!(ちなみに明日までは1週目の特典で下敷きがもらえます。うちにはすでに3枚ある。こわいね)


あと、なんとyoutubeで映画のその後の短編アニメが今も絶賛配信中です。まだ全部観終わっていないので、時間見つけながら追いかけたいな〜。時間、いくらあっても足りなくない?

 

 


主題歌もめちゃくちゃいいんだよな〜〜

 

 

メインとサブ

月曜日、「誕生日プレゼント、メインとサブがあってサブは届いたんだけどメインがまだ届かないからちょっとまって」と言ってくれていた友だちから、「メインきました。今日家行っていい?」と連絡があった。「なるはやで渡す必要があるんで」と続く言葉にほっこりする。ありがとうマブダチ(このマブダチは、ブログにもたびたび登場している友人Mです)。

 

仕事の打ち合わせが18時から終了時間未定というなんとも予定を組みにくいスケジュールだったため、仕事が終わり次第わたしがMの家に行くことになった。

多くて週2、少なくとも月2のペースで会っているし、ぶっちゃけ今週もすでに会う約束をしているのでわざわざ月曜に会う必要はまったくなかったのだけど、どれだけ高頻度で会っていても話がとまらない。きらいなものと好きなものの趣味が共通(タダのオタクです)だと永遠に話題がつきないのだということを、Mと会うたびに実感している。

Mの家について、録画していた鬼滅の刃「那田蜘蛛山編」を流していつもどおりグダグダくつろいでいたら、「まって!目的を見失っていた」とMがおもむろに冷蔵庫から箱を取り出してきた。

「誕生日おめでとう。これメインです」

そう言って差し出してくれたのは、大分の有名和菓子店のおはぎだった。
おはぎ!!!!!ありがとう!!!!!(推しの好きな食べ物です)

そういえばいつだったか、浅草のおはぎ専門店に無理やりMを連行したことがあった気がする(すいません濁しましたが確実に連れていきました)。え〜〜!!!!おはぎ好きなの覚えててくれたのありがとう……とつぶやいてニマニマしていたら、Mは「それでこっちがサブ」と言ってそっと封筒を差し出してきた。

「えっそうだったサブまで…ありがとう…なぜか2個も……」
「サブだけど、こっち渡すほうが緊張するんだよね……」
続くMの言葉。な、何?え、ていうか何度も言ったけどどうしてふたつくれるの?(ありがとう)

なんだかわたしまで緊張してしまって、おそるおそる開封した。緩衝材にくるまれていて、すぐには中が見えない。いくつかの部品にわかれていたそれをひとつずつ開けていって、正体がわかった途端にうずくまってしまった。

 

「これは……!!!!!」

 

めちゃくちゃ欲しかったのに一瞬で売り切れてしまった推しのグッズ(しかもトレーディングでレートが超高いやつ)!!!!!!!!!!!!

 

「えっまってこれどうやって手に入れたの!?どうやって手に入れたの!?!?!?」

感激でめちゃくちゃに騒いでしまう。これはもう、わかりやすく言えば『プラダを着た悪魔』でアンディがミランダの双子に出版前のハリーポッターを渡すくらい入手困難だったはずの代物です。

Mはほほえみながら「がんばりました」とだけ言った。俺と禰豆子の絆は誰にも引き裂けない!という気持ちにさせられる。M、アンタってやつからは…泣きたくなるような優しい音がする……

組み立て式だったので、部品をひとつずつ開封して組み立てて拝んだ。め、めちゃくちゃにかわいい……ほんとうにありがとう……めちゃくちゃにかわいい……

 

そのままなんだかんだ終電ギリギリまで居座ってしまって、翌日も仕事があることを恨めしく思いながら解散。いつものことです。
帰宅して、あらためてもう一度推しを開封した。やっぱりめちゃくちゃにかわいくて、きちんと飾って写真をとりMに送る。「誕生日にかこつけてあげられたからよかったよ。ま、たぶん誕生日じゃなくてもあげてたと思うけどね」。どこまでもイケメンな返事にまた頭を抱えてしまう。んもう!!!!!(めちゃくちゃにかわいい推しの写真はオタクアカウントにもそっとアップした、喜びの呼吸が止まらなかったので)

 

Mの誕生日は6月。今から仕込んでおかないと間に合わない(何が?)と思いながら、この喜びと感謝の気持ちを忘れないために日記をしたためました。


(今更すぎるけどオタク度が満載すぎるのでそっと消すかもしれない。読んでくれてありがとう。ちなみにわたしもMもお互いのツイッターのアカウントは知らなくて、もし見つけたらそっとブロックしあおうねと約束をしています)

2020夏アニメ備忘録

2020年夏アニメの振り返り備忘録!
今期はそこまで量ないのでサクッといきます。

 

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富豪刑事 Balance:UNLIMITED』

4月に2話まで放送して延期になっていた『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』!!
とある事件をきっかけに捜査一課からおちこぼれが集まる課に移動してきた(あるあるだよね)加藤春と、超超超金持ちでとにかくなんでも「金にものを言わす」神戸大助の刑事バディものなんですが、観れば観るほど不穏です。どうやって終わるのかもわかんないし、いろいろ大丈夫かな?て不安になる。でもまあとにかくふたりがかっこよくてだな〜〜!!「よくわかんないけどかっこいいな」という頭の悪い感想を持ってしまいます。わたしはさりげなく星野くん(現捜査一課、春の元部下)もすき。

オープニングとエンディングも超オシャレ!ていうかまず絵柄がすごく今どきで、わかってんな〜〜って思う。
オープニングがSixTONESなんだけど、SixTONESオタクの友達が毎週金曜日に頼んでもいないのにSixTONES情報を共有してきて知識だけ無駄に増えています。今後活かせるときは来るのだろうか。

そろそろ最終回!いきなり最終話観ても意味わからないと思うので、とりあえず予告編を観て!茶髪が加藤春、黒髪のいかにも金持ちそうなのが神戸大助です。どう?(どうってなに?)

このあいだなんとなくお台場に行ったとき、ノイタミナカフェで富豪刑事コラボしてたのでついつい入店してしまいました。こうしてブロマイドやランチョンマットが増えていく……ウグ……

 

 

『GREAT PRETENDER』

予告配信されたときからめちゃくちゃ楽しみにしてたのがこれ!!
脚本・古沢良太(『コンフィデンスマンJP』)にキャラデザ貞本義行(『エヴァンゲリオン』)は座組が強すぎ。ネトフリ先行配信っていうのも安定感ありすぎ。実際、かなり前から練られていた企画だったらしく、じつはあの「コンフィデンスマンJP」よりも前から決まっていた信用詐欺師ものとのこと。期待しないわけがない!ということで、14話までは配信で一気観してました。

ローラン筆頭にキャラデザが最高なのはもちろん、ストーリー展開も見事です。だいたい5話くくりでひとつの事件を扱う感じ。どんでん返しがほんとにどんでん返しなのですごくきれいに騙されます。コンゲームものって昔から人気あるけど、ただの正義じゃない話ってみんな大好きだよな〜〜(わたしもです)。2クールなのでまだおわっていないんだけど、9/21〜残りの話数がネトフリより先行配信。観なければ!

 

 

『天晴爛漫』

こちらも4月から延期になっていた作品。4月時点では観ていなかったんだけど、U-NEXTでなんとなく観たらハマりました。
舞台は江戸時代。うっかりアメリカに来ちゃったふたりぐみが、アメリカ大陸横断カーレースに挑む!というはちゃめちゃストーリーです。
「えっこいつ敵だったの!?びっくり!」みたいなことは特になく、いかにも怪しそ〜なやつが怪しいっていうわかりやすさはありつつも、絵がきれいでたのしいしポンポン進んでくれるからノーストレス。果たしてアメリカ大陸は横断できるのかしら。

メイン声優が花江夏樹(天晴)と山下誠一郎(小雨)なんだけど、花江くんはともかく山下くんこういうキャラの声もやるんだ!ってびっくりしました。

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※参考までに、山下誠一郎は『歌舞伎町シャーロック』のモリアーティ(左)とか、ツイステのエース(右)の声やってるひとです。きゅるんとカワイイ生意気男の子のイメージ強かったんだよね

 

以上!

今期、『炎炎の消防隊』2ndシーズンとか『フルーツバスケット』2ndシーズンとか、録画してるのに観ていない作品もある……どっかで時間見つけて消化したいと思ってます。
(正直な話、今期はドラマ『MIU404』がとにかくおもしろかったので、そっちばっかり観ちゃってました。本当にすごかったので……)

 

最初にも言ったように2020夏アニメはちょっと少なかったな〜〜て感じなんだけど、10月からのアニメが豊作すぎて震えています。以下、とりあえず観ようリストに入れた作品がこちら↓

呪術廻戦、ハイキュー、進撃の巨人、半妖の夜叉姫、体操ザムライ、ヒプノシスマイク、池袋ウエストゲートパークおそ松さん3期

エ…多すぎでは……しかも全部本命の域……
進撃はいよいよファイナルシーズンとのことですが、どうやって終わるのかがほんとうにわからなくてもはや考えないようにしてる。呪術廻戦とかハイキューとかジャンプまわりのもたのしみ!
ヒプマイもいよいよ動くんだなあ…どうなるのかなあ………

 

あと、この秋は劇場公開のアニメも楽しみな作品が多いです。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(泣いちゃう)、『鬼滅の刃 無限列車編』(泣いちゃう)、『どうにかなる日々』(志村貴子さ〜ん!)、などなど。

 

最近観た映画たちはフィルマークスにまとめています。よければ!

filmarks.com

 

感想って、ほんとうに熱い間に書かないと忘れちゃうし鮮度がなくなってしまうので、もっとちゃんと記憶あたらしいうちに書き留めておきたい……。映像作品に限らず、漫画も本も読んだ瞬間から忘れちゃうからな。脳みそのギガ数が足りない。

 

では!さ〜てツイステのリズミックやろうかな〜!!!

 

 

夏休みのはなし

82426日で夏休みをもらった。ほんとにのんびりだらだらなんの生産性もない3日間を過ごしたので、せめて日記にして夏休み明けの小学生気分を味わおうと思ってブログを書いています。タイトルもそれとなく小学生ぽさを出してみました。

 

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土日にくっつけて3日間休みをとったから5連休だ!と息巻いていたのに、けっきょく土日どちらも取材が入って終日仕事だった。それでも3日間の自由な時間が過ごせて、かなりリフレッシュできた気がする。

(しかも土曜はそこそこ早い時間から仕事だったくせに朝8時に『ギヴン』を観にいったり全然楽しんじゃってたね、オタクは入場特典がほしい人種なので……

 

そもそも、5連休をとったのは福岡の実家に帰省するためだった。だらっだらするぞ~と楽しみにしていたけど、このご時世です。両親の仕事は飲食(ケーキ屋)だし、祖父母も近くに暮らしているしで、今年は帰るのをやめた。ほぼ毎日渋谷や新宿に立ち寄っているわたしが無症状感染者じゃないとは言い切れない。すっぽり予定がなくなった3日間、せっかくだから東京から出ないでふだんできないことをやりたいと思った。

 

予算は飛行機の往復代。都内のちょっといいホテルで当初の目的通りの「だらっだら」をやる。なんだかめちゃくちゃいいアイデアな気がしてきて、ウキウキでホテルを決めた。ゆっくり15時にチェックインを済ませば、あとはもう好きなだけゴロゴロできる。自宅よりもでっかいテレビで映画を観るぞ、と気合を入れていたら、HDMIケーブルとパソコンをつなぐアダプタがなくてけっきょくパソコンで視聴するハメになった(わたしにはこういうこういうところがある……いやいいんですよ、わざわざアキバでHDMIケーブル買ったけどいいんです……)。

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観た映画は『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』。前々から気になっていたんだけど、文句なしにおもしろかった。ざっくりまとめると「超頭脳明晰な主人公が友人たちにカンニングをさせてあげる」ていうストーリーなんだけど、そのカンニング方法がものすごい。バレるんじゃないの、バレるんじゃないの、っていうハラハラ感はサスペンス映画のそれに勝っていて、めちゃくちゃ騒ぎながら観た。ラストもよかった。

そのあとはすこしはやめのお風呂タイム。ちょっと豪華な入浴剤を買って、ジャグジーなんかつけたりしちゃってリッチに過ごした。オーシャンズ8ごっこができるお風呂は最高だったし、ふだんシャワーばっかりだったから湯船につかるのもひさしぶりで気持ちよかった。

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f:id:neeey:20200827184244j:image△『ゴーン・ガール』で出てきそうなスケルトンシャワールーム。色気ありました

なんだかんだで夜ふかししてしまいつつも、いつもより早い時間に就寝。ぐっすり眠りすぎて、起きたときリアルにどこにいるか思い出せず混乱した。朝ごはんは、本来ならバイキングスタイルのところが運んできてもらう制に変わっていて、なんだかすごく丁重なおもてなしをされている気分になる。山盛りのフルーツが運ばれてきたときは思わず笑ってしまった。

部屋に戻ってまたすこしダラダラしたら、すぐにチェックアウトの時間になった。

荷物をまとめて外に出る。電車は空いていた。隅の席にすわったら目の前にあるハーゲンダッツの広告をみて食べたくなって、最寄り駅のスーパーで買って帰った。よい消費者です。

ぎりぎりでゴミ出しが間に合ってハッピー。そのままだらけながらまた映画を観た。今度は『残酷で異常』というサスペンス映画。めちゃくちゃねむくて途中で寝落ちしてしまって、ちゃんと観終わるまで4時間近くかかった(内容はよかったです、説得力ないけど。もっと怖いかと思ったらけっこうヒューマン系だった)。

 

夏休み最終日はまるっと部屋の掃除をした。ほそぼそ集めている推しのグッズを飾るスペースがなかなか圧迫されてきていて、どうすればいいものか悩んでいる。あんまり行ったことのなかった100均の魅力に目覚めて、最近とうとうディスプレイアイテムを買いはじめた。うっかり人を家に呼ぶときはどう隠そうと思いながら、自分的にはとても最高なので満足。ムフフ、かわい~。

夕方は歯医者へ。存在感を増し始めた親知らずがじくじく痛い気がするから、という理由だったのだけど、診てもらったら「あ、虫歯ありますね~」とニコニコ告げられて愕然とした。生まれてこのかた虫歯になったことがないのが自慢だったのに、こんなにあっさり「虫歯ありますね」と言われてしまうなんて。マジかよ、全然痛み感じたことなかったよ(痛くなるのはかなり進行して神経まで到達したときだなんて知らなかった)。

しかも、わたしの歯は2本も乳歯が残っているらしい。というかその2本の乳歯の下にあるはずの永久歯がないらしく、押されないから抜けていないんだそうだ。「たまにいらっしゃいますよ~、先天的な欠損がある方」とまたもニコニコ告げられてふたたび愕然とする。せんてんてきなけっそん。マジかよ。あ、でもたしかに遥かむかしそんなことを言われたような……

結果、心配していた親知らずはそこまで絶望的な生え方じゃないのでとりあえず放置で大丈夫だけど、歯茎にかなりダメージがあるとのことでこれから定期的に歯医者さんに通うことになった(歯茎にダメージ)。そ、そうなんだ……。わたし、歯のことなんにもしらなかった……

「虫歯になったことがない」というアイデンティティをうしなって、すこし自転車で遠回りして家に帰りながらふつかまえにおいしく食べたハーゲンダッツのことをおもう。あのときは、自分に虫歯があるなんて思ってもみなかった。知らぬが仏……(ちがうだろ)

いろいろ新しい世界を知ったあと、FNS歌謡祭を観ながらご飯を食べた。いつもより丁寧に歯を磨く。は~お風呂入らなきゃな~、と畳に寝そべっていたらいつの間にか2時半になっていて、本日、三度目の愕然。ほんとうにちゃんとした大人になりたかった。

 

ゆるゆるシャワーを浴びたら、すっかり目が冴えてしまった。先週の『MIU404』をもう一度観て、先輩に借りていた『不滅のあなたへ』を読む。そんなことをしているうちにすこしずつ空が白んでゆき、あしたがきょうになった。規則正しくセミが鳴いて、準備をはじめるタイミングを見失う。なんだか夏休みの終わり感のある朝だった。

 

 

8月は、いつもすこしだけ気が重くなる。基本的にあまりメンタルに波がないわたしにとって、ちょっとだけグ、と気合を入れて過ごす季節だ。こうしてゆるりと夏休みをとることができてよかったと思う。歯医者にも行けたし。

 

小学生のときみたいなぽけっとした休みを終えて、いつもどおりの日常がはじまった。いつもどおり働いて、いつもどおり家に帰る。

あっというまに季節がかわる。年々時間が過ぎるスピードがあがって、そのたびになにかをとりこぼしていないか不安になる。去年の今ごろ、まさか真夏にマスクをつけて過ごすことになるとは思ってもみなかった。

 

来年の夏はどんな世界にいるんだろう。人通りの少なくなった帰り道、すこしマスクを外してみれば、夏のおわりの匂いがした。