NY旅行記vol.4 〜観光3日目編〜
《前回までのあらすじ》
『BANANA FISH』にのめり込みすぎて、とうとう舞台であるニューヨークまでやってきたわたしとMとKちゃん。
あまりにも強烈だった出国・入国ハプニングを一瞬で笑い話に変換し、セントラルパークでリスを追いかけ、NY市立図書館の読書室を拝みました。もう思い残すことはない! と思いながらも訪れたい場所はまだまだあって……??
聖地と観光名所を駆け回る旅行記レポ、第4弾!
いよいよニューヨーク観光最終日。
2日目の夜はわたしがひとりベッドを占領して寝ました(なんの報告)。おはようございます。3人ともそれなりに寝起きから動けるタイプで、朝のうちにあらかた荷物を整頓した。
(家?てほど散らかしまくっていた荷物をすさまじいスピードで収納していくふたりに愕然としてあわててわたしも片付けた。ホテルのチェストをあんなに利用したのはじめて……)
さあてぼちぼち出かけますか〜と出発。いい天気です。「日頃の行いがいいおかげだね!」はMの口癖で、わたしとKちゃんも「そうだね!」と全力で同意する。ほんとうにそう、日頃の行いがスーパーよい。前に浅草を練り歩いたときも雨予報だったのに晴れたもんね。
本日最初の目的地はブルックリンのダンボ地区。
ホテルのあるミッドタウンからはそこそこ離れているので、地下鉄を使うことにした。だいぶ慣れてきた通りを歩いてすぐの駅で、途端にゾンビが出てきそうな地下にもぐる(100パーセント主観)。
ニューヨークの地下鉄はどこまで行っても2.75ドルだった。メトロカード(ちゃっちいSuicaみたいなカード。1ドル)へのチャージが5.5ドルからだったから、一度のチャージで行って帰ることができるシステム。数字を見ると頭痛がするタイプの人間なのでまさかのこの超単純な仕組みにすらちょっと混乱したんだけど、わかればとってもわかりやすかった。日本もそうなればいいのに。せめてメトロだけでも、いや、それならやっぱりJRも小田急線も井の頭線も……。ぐ、あらためてややこしすぎるな日本の電車状況。
2駅ほど進んだところで、まさかの進行方面が逆だったことに気がつく。あわてて乗り換えてお茶目だねわたしたち〜!とはしゃいでいたら、「弱肉強食」と書かれたTシャツを着た人が乗ってきた。あなたはいったいどの文字が気に入ったのですか、と聞きたくなる。そんなこんなしているうちに到着。地上に出た。
▲ブルックリンぽ〜い!(ぽいというか、そうです)
さすが観光名所。観光客らしき人たちがたくさんいて、みんなパシャパシャ写真を撮っていた。わたしたちも例に漏れず観光客気分を味わう。壁の落書きさえおしゃれに見えて、異国マジックってすごい。
きのうフェリーから眺めたところにいるんだね、と言いながら海を見ていたら「写真撮ってあげるわよ〜」と日本人のおばさまふたり組に声をかけられた。ア、え、どうも。うろたえながら、ニューヨーク旅の数少ない3ショットを撮ってもらう(ちなみに最初の3ショットはKちゃんが写真撮影を頼まれたカップルが撮ってくれた。Kちゃんはよく声をかけられるタイプ)。
なんの話をしたかほとんど覚えていないんだけど、「独身最後の旅行なのかしら〜?」と言われたときは3人とも流れるような淑女対応でした。合格です。
おばさまたちと別れて朝食タイム。ブルックリン感満載のパンケーキ屋さんで、パンケーキとエッグベネディクトとワッフルをかわりばんこに食べた。おそろしくおいしくて、「おそろしくおいしい!!!」と言いながらあっという間に完食。
▲食べきれるかな〜?なんて言ってごめん
満足しながら店を出る。「ブルックリン大橋を渡るぞ!」と気合を入れた。
「なんかけっこう距離あるっぽいよ」
「つかれるかな〜?」
「見たら満足なところもある」
「いや、でも渡ろうよさすがに」
なんて言っているうちに橋の入り口に。スタートしていきなり、死ぬほどつまらなさそうな顔をして死人のように歩くおそらく反対側から渡ってきたであろう家族とすれ違った。(アダムスファミリー?)
▲アダムスファミリー
いくらなんでもあんな表情になる!? と逆にテンションが上がるわたしたち。渡りきったときの自分たちの表情を予想しながら歩く。
大量の人間が歩いていた。途中で屋台が出ていたり、絵を売っている人がいたり、お祭りみたいだった。蛇を首に巻かせてくれる人なんかもいたな。何屋さんっていうんだろう、蛇巻き屋?
中盤あたりで、橋の上から桟橋を発見。
これはもしかしてここでは……?
▲場所が言及されていないのでわからないけど、アッシュが英二に「キリマンジャロの豹」の話をする桟橋です
ずっと楽しく知能レベルの低い話をしながら(いつもです)ゴール。ゴール付近からプロメアビルを見つけたMがはしゃいでいたので、わたしたちはスタート時に見かけた家族の表情になることはなかった。(元気かなあのアダムスファミリー)
*****
次の目的地、チャイナタウンはすぐだった。
チャイナタウンには、アッシュの親友・ショーターの張大飯店がある。
「ショーターいるかな〜」と言ったら、「いないよ……」とふたりに悲しい顔をさせてしまった。そうだよね、いないよね、ごめんね……
▲張大飯店! 土曜日だったこともあって人通りがめちゃくちゃ多かった
さっきまでいたブルックリンとはぜんっぜんちがう街の空気にびっくりする。横浜の中華街ともまたちがうニューヨークのチャイナタウン。チャイナ、奥が深いですね……。
そういえば、なぜかめちゃくちゃ理髪店があった。ひとつの通りにうじゃうじゃあるから、「そりゃショーターもあんな奇抜なモヒカンになるね……」と妙な納得。それにしてもなんでなんだろう、みんなチャイナタウンで髪を切るのか?
▲やたらと理髪店が並ぶ通り
*****
チャイナタウンを抜けたら、その先はリトルイタリー。
Mが出国前から絶対に訪れたいと息巻いていた場所です。なんでも、バーニングレスキューのみんながいたピザ屋の参考になったのがリトルイタリーらしい。歩くプロメア図鑑(M)と一緒に、わたしとKちゃんもリトルイタリーを目指す。
そろそろじゃない?と曲がったら、まさかの超豪勢なお祭りが開催中だった。
え、原宿!?土日の竹下通り!?!?てほどの混雑。ピザ屋あるのか??と不安になったが、ひとつ通りを抜けた先のお店に入った。テラスもあって、プロメアみがぷんぷんした。(※プロメアみ…プロメアっぽい、の意)
たらふく食べた朝ごはんはブルックリン大橋とチャイナタウンの道中で消費したことにして、サングリアとマルゲリータとポテトを注文。昼から飲むワイン、美味。
▲M「インフェルノ・ヴォルケーノ・マルゲリータ・メガマックスピザだ〜!」(※プロメアでガロたちが頼んでいるピザの名前)
まったりゆっくり休憩しつつ、横のお祭りの盛り上がりを眺めた。途中意味不明なパレードが通ったり、おそらく一般人と思われる人々が手を振りながら歩いていたりよくわからなかったけどおもしろかった。あと店員さんがみんなかっこいい。ピザ屋はかっこよくなくちゃなれないことを学んだ。
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体力ゲージ満タンまで回復したら、グリニッジ・ヴィレッジを目指して出発。
グリニッジ・ヴィレッジは地区の名前で、番外編「光の庭」で英二が住んでいたアパートのあるところだ。
※光の庭
本編ラストから7年後を描いた『BANANA FISH』番外編。伊部さんの姪っ子アーちゃんや大人になったクソかっこいいシンスウリン、そして儚げな奥村英二(長髪)が出てくる。救いにもなるし、とどめにもなる作品。わたしには救いでした。
ミッドタウン付近に比べて、グリニッジ・ヴィレッジはさっぱりと小綺麗で道の幅も広い。
「奥村英二どこかな?」
「この時間は歩いてないんじゃない?」
「今日はケープコッドかもよ〜!」
(ツッコミがいない)
すてきなカフェやお店も多くて、「将来住むならここがいい」と勝手に決めながら歩いた。ニューヨーク、ちょっと歩けば街の雰囲気がガラッとちがうから本当におもしろい。
リトルイタリーで散々休憩したのに、グリニッジ・ヴィレッジを歩ききってなぜか疲労感が戻ってきてしまった。ハイラインパークのベンチに横並びで座って休憩。足を休めながら喋っていると、見知らぬ外国のおばさんがテンション高く近づいてきて、わたしたち3人をスマホにおさめてニコニコ通り過ぎていった。一瞬の出来事で笑うことしかできなかったけど、どこかで誰かのインスタにジャパニーズガールズとして公開されているかもしれない。ウケる〜!!
ウケていたら回復してきたので、ハイラインの先のチェルシーマーケットへ。
おみやげを買うならここだよねと言っていたけど、なんだかあまりピンとくるものがなく……。とりあえずKちゃんおすすめのブラウニーを大量購入した(めちゃうまだった)。
▲大阪と京都にも出店しているらしい。東京にもカモン!
「いい感じのポストカード欲しいんだけどな〜」
「絶妙にダサいのしかないよね」
「ね〜〜〜、図書館のポストカードもう少し買っとけばよかったな」
「わかる〜〜、図書館のお土産コーナーよかった」
「ていうか図書館がもうすごかったもんね〜」
「……図書館」
「…………」
「「「…図書館……もっかい行きたくない……????」
目玉をキュルっとさせ顔を見合わせる3人。次の目的地が決定。足早にチェルシーマーケットを退散し、地下鉄の駅を目指しました(風のような滞在時間だった)。
*****
図書館の開館時間が17時45分までなのが若干不安だったが、17時すぎに到着。ふたたび、いやみたびNY市立図書館に行くことになるとは思わなかった。ええ、本望です。
ひとまずそれぞれ目的のお土産を買って、もう一度アッシュのいた部屋を見た。じんわりと浸る。
▲これが天井なんだよ……これがあの部屋の天井………
閉館ギリギリまで空気を感じたあと、5番街で最後のお土産散策をしながら家(ホテル)へ帰宅。この道中でした会話、完全に書けないけどめちゃくちゃおもしろかったね……。
TORY BURCHをでてすぐ、迷子になってしまったという日本人のおばさまに「ティファニーってどこかしら!?携帯の充電も切れちゃって!!」と道を尋ねられた。こうして書いてみると、なんだかおばさまに縁のある1日だった気がしてくる。
ホテルの部屋に戻り、気がつけば両手いっぱいになっていたお土産をキャリーケースにしまった。インフェルノ・ヴォルケーノ・マルゲリータ・メガマックスピザを食べたせいでお腹はパンパンだったが、「なんかラーメン食べたくない?」という誰かの一声で完全にラーメンが食べたいお腹になった。
ラーメンってだれが言い出したんだっけ?
▲そういえばアッシュたちもラーメン食べてた。一風堂ではなくラーメンどさんこ
店内はけっこうにぎわっていて、おそらく10分ほど待った。席があいて「サンメイサマ、イラッシャイマセ〜!」の掛け声のもと案内してもらう。どっしりとした内装で、日本のラーメン屋とは全然違った。
わたしとKちゃんはshiromaru、Mはakamaruを注文。「バリカタ?カタメ?」と聞かれたのでカタメにしてみました。
▲餃子のつもりで頼んだらきた。おいしかったけど名前なんだったっけ
▲日本の味に近かった気がする。周りの人がみんな麺をまるめて口に入れてるのがおもしろかった
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しあわせな気持ちでホテルへ帰宅。明日は早起きして空港だから早めに寝ましょうね、と言いながらなんだかんだ夜遅くまでしゃべってしまった。寝たら帰らなくちゃいけないの〜!? やだ〜〜!! とわめきながらスン、と就寝。
vol.4で帰国までまとめて書くつもりだったのに、いろいろありすぎてまたとんでもなく長くなってしまいました。続きます、次回でニューヨークレポ最終章だよ〜〜〜!!!!